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June 06, 2008

子宮蓄膿症

子宮蓄膿症はその病名の通り、子宮に膿がたまる病気。
避妊手術をしていない雌のワンちゃん・ネコちゃんに起こる病気です。特に5歳を越えた雌のワンちゃんには比較的多くみられます。

よくある症状として、発情出血が一度終わったのに1~2ヶ月でまた陰部から出血する、座っていたところに血液(実際には膿)がつくなどといった分かりやすい症状から、元気がない、食欲がない、水をたくさん飲みたがるなどと行ったちょっと分かりにくい症状までいろいろあります。

「子供を生んだことがあるとならない」と思われている方が結構いるようですが全く誤解です。「子宮蓄膿症にならないように」出産させるのはナンセンスですので、それより避妊手術することをお勧めします。手術しておけばなることはありません。

実際になってしまった場合、できれば手術をして膿がたまった子宮を摘出します。
DSCN0624
普通はボールペン位の太さしかないはずの子宮に膿がたまり、相当な大きさになっています。

実際に子宮蓄膿症になってしまうと症状は全身にわたり、貧血、腎不全、敗血症、播種性血管内凝固(DIC)などが起こります。特に敗血症や播種性血管相凝固にまでなるとかなり危険で一刻を争っての治療が必要になります。原因である子宮とその中海を摘出する治療が一般的ですが、そのときの状況により麻酔のリスクが高い場合もあり、その場合は内科療法も検討して危険が少なく効果が見込める治療を考えることになります。

内科的な治療は抗生物質の投与、子宮を収縮させて内容物を排出させる、その他併発している疾患の治療が含まれます。内科治療だけで治療を終える場合と、内科治療で状態が良くなったら手術をする場合、きちんと治った時点で避妊手術をするなどと行った選択肢がありますが、内科治療が奏功しなかった場合にはより状況が悪化し、その状態で麻酔をかけなければならなくなると行ったリスクがあります。

外科的な処置では、卵巣と子宮の切除により原病巣を取り除く、子宮外に膿が漏出していれば腹腔内を洗浄して菌を洗い流して数を減らすなどと言うことが行われます。卵巣と子宮を取り除くため再発することはありません。発情もこなくなります。手術をして子宮を摘出したあとも、全身状態の改善には時間がかかります。数日の入院とその後の自宅での看護が重要になります。

命を落とすこともある怖い病気ですが、避妊手術によりほぼ100%防ぐことのできる病気です。
大切な家族が「防げる病気」で命を落とさないですむようにしたいものです。

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